目次(ジャンプ後、画面右下の▲から先頭に戻ります)
- ・概要
- ・開会挨拶
- ・来賓挨拶
- ・講演「国立大学経営改革促進事業の成り立ちと今後の展開」
- ・パネルディスカッション「国立大学法人における経営改革の主眼」
- ・国立大学経営改革促進事業採択校による取組紹介
- (東北大学)(東京大学)(名古屋大学)(京都大学)(九州大学)(北海道大学)(東京工業大学)(大阪大学)(筑波大学)
- ・閉会挨拶
- ・シンポジウム参加者内訳
概要
東京工業大学は11月30日、「国立大学経営改革促進事業シンポジウム~世界最高水準の教育研究の展開へ向けて~」を、東北大学及び名古屋大学との共催により、文部科学省の後援を受けて、オンラインで開催しました。
大学改革に関する文部科学省の重要な政策である「国立大学経営改革促進事業」は、学長のリーダーシップ等による明確な経営改革構想に基づくスピード感ある取組に対して集中的・重点的支援を行う事業であり、その成果は広く共有されることが期待されています。
本シンポジウムでは、教育又は科学技術・学術の振興に寄与することを目的とし、先進的な取り組みを進められている大学の学長等を交えたディスカッションや本事業に採択された大学の取組紹介が行われ、参加者は500名を超えました。
主 催 :東京工業大学
共 催 :東北大学,名古屋大学
後 援 :文部科学省
司 会 :江端 新吾(東京工業大学戦略的経営オフィス教授)
シンポジウム動画(東京工業大学YouTubeチャンネル)
開会挨拶
シンポジウムの開始にあたり、本学学長の益一哉より開会の挨拶を行いました。

来賓挨拶
益一哉学長の挨拶の後、来賓の甘利明衆議院議員、渡海紀三朗衆議院議員、増子宏文部科学省高等教育局長から挨拶をいただきました。ご挨拶の中では、国立大学への期待と持続的発展に向けての大学経営、学長のガバナンスの重要性が強調されました。
※ご来賓としてご出席予定でした衆議院議員の後藤茂之様におかれては、厚生労働大臣の公務と重なり、残念ながら出席が叶わなくなりました。



講演「国立大学経営改革促進事業の成り立ちと今後の展開」
続いて、上山隆大総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)常勤議員より、「国立大学経営改革促進事業の成り立ちと今後の展開」について講演がありました。米国の1980年代からのアカデミア改革の事例を背景に、日本の国立大学に求められる経営改革の方向性と、これを後押しする仕組みとしての国立大学経営改革促進事業の位置づけについて、わかりやすくご説明いただきました。【資料】

パネルディスカッション「国立大学法人における経営改革の主眼」
第一部のパネルディスカッションの部では、大野英男東北大学総長、松尾清一東海国立大学機構長・名古屋大学総長、永田恭介筑波大学学長、講演に引き続き上山CSTI常勤議員をパネリストに迎え、「国立大学法人における経営改革の主眼」をテーマとして討論を行いました。

上段左から 佐藤総括理事・副学長(ファシリテーター)、益学長、大野 英男東北大学総長、 永田 恭介筑波大学学長、松尾 清一東海国立大学機構長・名古屋大学総長、上山CSTI常勤議員
パネリスト
大野 英男(東北大学総長)【資料】
松尾 清一(東海国立大学機構名古屋大学 機構長・総長)【資料】
永田 恭介(筑波大学学長)【資料】
上山 隆大(総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)常勤議員)
益 一哉(東京工業大学学長)【資料】
ファシリテーター
佐藤 勲(東京工業大学総括理事・副学長)
パネルディスカッションでは、はじめに各大学の取組の概要をご紹介いただき、共通項やそれぞれの特色について議論しました。その後、参加者からの質問を契機に「大学が社会から変革を求められることを経営層としてどう捉えているか」や「大学における“成長”とは何か」について議論が展開しました。また、「改革を進める上での学内構成員への学長の発信」や「経営人材の育成」の重要性についても論じられました。これらの議論を踏まえて、「大学は教員・研究者が個々の内在的動機に基づいて自由に研究を行い成果を社会に発信する場。それができるように資源を集め配分を行うのが大学経営陣の責務」であるという点で意見の一致を見ました。
国立大学経営改革促進事業採択校による取組紹介
第二部の取組紹介の部では、「世界最高水準の教育研究の展開が見込まれる国立大学法人」の区分にて、平成30年度、令和元年度に採択された以下の9大学による取組が紹介されました(敬称略)。
東北大学
青木 孝文(東北大学理事・副学長(企画戦略総括、プロボスト、CDO))【資料】
東京大学
相原 博昭(東京大学理事・副学長(経営企画、財務、社会連携・産学官協創))【資料】
名古屋大学
杉山 直(東海国立大学機構/名古屋大学・理事(研究、国際)/副総長(筆頭、統括・研究担当))【資料】
京都大学
村中 孝史(京都大学理事(戦略調整、企画、学生、環境安全保健担当)/ブロボスト 副学長)【資料】
九州大学
荒殿 誠(九州大学理事・副学長・プロボスト)【資料】
北海道大学
寳金 清博(北海道大学総長)【資料】
東京工業大学
佐藤 勲(東京工業大学総括理事・副学長)【資料】
大阪大学
金田 安史(大阪大学統括理事・副学長)【資料】
筑波大学
勝野 頼彦(筑波大学副学長・理事(財務・施設担当))【資料】
本学からは、経営改革促進事業を背景に実施した取組が研究者・学生に与えたインパクト、これらを支える外部資金獲得を強化する取組、さらにはこうした資源の戦略的配分の事例について紹介を行いました。他の8大学からも、それぞれの特色ある取組の紹介がありました。
閉会挨拶
シンポジウムの最後には、経営改革促進事業の担当課長でもある堀野晶三文部科学省高等教育局国立大学法人支援課長から閉会の挨拶をいただきました。堀野課長からは、国立大学経営改革の重要性が再度述べられ、来年度に向けて、こうした情報交換の場が継続することへの期待が寄せられました。

オンラインシンポジウムの最後には参加者にアンケートへご協力いただきました。参加者からは、「複数の大学の経営層の話を聞くことができる貴重な機会を得られた」「国立大学が“経営”について語ることに時代の移り変わりを感じた」「経営人材の育成や学内構成員の“経営”に対する意識改革が重要であると感じた」など多くの感想が寄せられました。
シンポジウム参加者内訳
大学関係者を中心に幅広い業種より500人の参加がございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。